2013年に新婚旅行でフィンランドに行った時の話です。オーロラを見るのが目的だったのでカナダ(イエローナイフ)にするか北欧にするかで迷っていましたが、イエローナイフなどオーロラ以外の観光をすることが距離的に難しいとのことで、観光も楽しめる北欧を選びました。北欧の国の中でなぜフィンランドを選んだかは忘れてしまったのですが、結果的にフィンランドが大好きになりました。
フィンランドでもオーロラが見れる場所は色々とあって、サーリセルカ、レヴィ、ロバニエミあたりが有名な気がしますが、僕が行ったのはユッラスという村です。いずれの場所もラップランドと呼ばれる北極圏の都市です。ユッラスは小さな村で人工光が少なくオーロラを見る環境として適しています。
旅行のパンフレットなどでオーロラが見れる確率が載っていて、僕が行った3月は天気もよくオーロラが見れる確率は非常に高い時期でした。ユッラスには3泊するので行きさえすれば簡単にオーロラ見れるだろうと思っていましたが甘かったです。。。
寒さ と 眠さ
ユッラスでオーロラを見るポイントはアカスロンポロ湖という湖です。冬は湖が凍るのでその上でオーロラを見ます。写真の小屋の向こう側の白い部分が湖です。湖って言われなければわからないですよね。右下にあるBURGERの文字、オーロラを見に人が集まる夜だけ営業しているお店です。バーガーは食べなかったと思います。たぶん。
湖は凍って道路のように使われるので看板も立っています。アバウトですけどね(笑)
で、オーロラを見ることの何が大変かというと、まずは気温です。当たり前ですが湖が凍るぐらいなので寒いです。これは日中の気温ですが-5度ですね。一番寒い時で-20度にまでなりました。オーロラがよく見れる晴れた日は気温も下がりやすいので注意が必要です。僕が住んでいる福井では日中も氷点下の日はまれで、なかなかフィンランドの寒さは厳しかったです。鼻の中(鼻毛?)が凍るって体験を初めてしました。まつげも凍ったような。
寒くてもオーロラが見えればすぐにホテルに温まりに戻れるんですが、オーロラって夜ずっと出ているもんじゃないんですね。なんかオーロラの写真とか動画を見てるといつでも見れるように思えてしまうんですが、全然そんなんじゃないです。まず、オーロラが出現しやすい時間帯があってユッラスでは22時〜26時ぐらいだったかな?
初日は夕方ごろにホテルに着いたんですが、疲れていたのか気づいたら眠ってしまいました。夜中に外がザワザワしていたので出てみると、今からオーロラを見にいくとのこと。眠い中、防寒着に着替えて急いで湖へ。防寒着に着替えるのに手間取って汗をかいてしまったせいで、外に出たら冷える冷える。。。防寒着を着るときは汗をかかないように気をつけましょう。
そして寒い中で何時間も外で空を見上げます。オーロラが出現する場所も一定ではないので、ぐるぐると空を見回す必要があります。さらにオーロラが出現している時間も長くはなく、他の人が見えたからといって自分が見る頃には消えてたりします。フワッと現れてフッと消えていく。そんな儚さが幻想的でいいんですけどね。
結局、初日はオーロラが現れず見ることはできませんでした。なんか明け方の5時とかに出たとか話がありましたが本当かどうか。初日でオーロラを見る厳しさを知り、ちゃんとオーロラ見れるか心配になりましたけど、ちゃんと2日目と3日目は見ることができました。写真で見たりするようなカーテン状や赤色といった強力なものではないですけど、緑色の綺麗なオーロラでした。とりあえず目的を果たせたので一安心でした。
慣れの問題かもしれませんが、寒さを感じたのは初日だけでした。鼻もまつげも凍りますけど、きちんと防寒着を着ていれば何時間でも外に居られます。
写真を撮るのはさらに難しい
そんな見ることでさえ難しいオーロラを写真に収めようなんて素人が言っちゃあいけません。だけど、せっかくなら写真に収めたい。ということで事前に勉強しました。三脚で固定して長時間露光で撮る。寒さでバッテリーがすぐに無くなるので予備を持っていくこと。撮影に使ったカメラは部屋に入れる時に結露しないようジップロックに入れること。
実際に撮影してみて何が難しいかって、オーロラが出てる場所もわからず時間も短いので、カメラの方向をセットしてシャッターを押すときにはもう消えてしまっていたり、撮れたものの方向があってなくて撮れてなかったりと、とにかく難しい。特に向きを設定するのが。ほぼ真上の出現が多かったので湖の上に寝転びながら頑張って調整してました。それはそれで楽しかったです(笑)
すごくわかりにくいですが、一番マシに撮れたのがこの写真です。ディスプレイを明るくしないと見えないかもしれませんが、中央の少し下に緑の戦場のオーロラが写っています。初めてにしては上出来だと思いたい。
「オーロラを見る」という夢は実現したので、次は「カーテン状のオーロラを見る」「ピンクのオーロラを見る」「オーロラの写真を綺麗に撮る」を夢にしたいと思っています。